過去に吉里吉里で作られた作品を、ティラノで作り直したという作品(なので「+」がついてるのかなと)
作り直す際に、かなりのテキストの追加、立ち絵のリファインなどをされている模様。
かなり読み応えのある作品で、1プレイ30分程度、コンプまでは2時間程度でした。
流血表現・グロテスクな表現があるのでお気を付けください。
ティラノゲームフェス2018にて佳作受賞!!
おめでとうございます!!
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スマホを含むブラウザのほか、WindowsでDLプレイも可能です。
一瞬で人を死に至らしめるほどの魔術のかかった黒死病を操る魔女・エレノア。
そして彼女の召還する悪魔プリエ。
もはや人ではない二人と対峙するのは、やはり人ではない存在ゼクセン。
だが、魔女とて、最初から人を滅ぼす魔女であったわけではない…。
彼女も人として生き、そして、結婚し、子を設け…そんなときだってあったのだ。
そう、あの、あの日までは。
エレノアとアーサーは幼馴染。
アーサーの父がエレノアの父と懇意であったことにより、幼いころからずっと一緒でした。
…エレノアが魔術を学んでいたことはずっとアーサーには秘密になっていたけれど。
感情表現が薄く、何を考えているのかわからない、何を望んでいるのかわからないエレノア。
そして、彼女に勢いでプロポーズをしたアーサー。
運命が、動き始めます。
アーサーがどうしてエレノアに惹かれたのか、その描写もとても丁寧。
エレノアに惹かれた理由についての返答も、とても血の通った人間らしい返答でした。作者さんの、丁寧な描写が光ります。
本当にどうしたらこんな複雑なエレノアの心理描写をえがけるのか不思議になるほど、エレノアの内心の部分が複雑で、しかもそれが実に伝わってくるんですよね…
そして、やがて、エレノアの父が魔術を習得しており、しかもかなり残虐な行為を行っていることが明るみに出ます。
異端審問へと話は流れ… このやり取りには深く唸らされました。
のちには敵対することになる二人ですが、この時はどこか、同類として伝わりあっていたのだと思います。
びくり、とさせられたのはこの言葉でした…。エレノアは、だけど、そういう生き方しかできなかったんだ。
選択肢によっては凄惨な末路をたどることもありますが、真のシナリオになる部分はとにかく心理描写が丁寧で、ぞくぞくしました。
ただ、彼女の幸せは本当になんだったのだろうと考える。
彼女のような、異端に生まれてしまった人間は、どうしたら幸せになれたのだろうと…
やはり結婚しないほうが幸せだったのかなあ…良かれと思ってプロポーズしたのに悲しいなあ。
さくっと遊ぶというには少し長いゲームではあるのですが、演出などもカッコよく、またテキストが秀逸なので、ぜひ読み込んでほしい一作でした。
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*画像はしろ屋さま「エレノア+」より
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