アーケードで人気を博し、家庭用に次々と移植された「ぷよぷよ」の続編「ぷよぷよ通」のWindows移植版。
「ぷよ通」が発表されたのは1994年ですが、このWindows版は1996年発売です。
当時、コンパイルは、どんな機種でもぷよが遊べるように、各機種へとせっせと移植をしていたんですよ。その中には、コンパイルは版権を貸しただけで、開発は別会社だったりするものも多いですが…
ぷよに対し「通」な人がより遊べるようにしたことと、「2」のツーをかけたタイトルですが、おなじみすぎて今更説明するまでもないかな?w
遊びやすくなり、対戦がより熱くなったことで、さらに人気度は急上昇、一気に国民的対戦パズルの座を獲得しました。
SUNが発売された後も、ぷよマスターズ大会などでは、このぷよ通が使われていたことからも、対戦の安定さは折り紙付きです。
【ぷよぷよ通】
発売:コンパイル
動作環境:Windows95以降対応
ジャンル:落ちものパズル
発売日:1996年11月15日
定価:5800円
レーティング:全年齢
またも、何の意味もないぷよぷよ地獄のために建てた、サタンの塔に上るアルル…
塔の中ではルーレットのようにランダムで対戦相手が決まります。
ここで一定スコアを稼ぐと、次の階へと登れる… …というか、カー君がだるま落としのように、巨大ハンマーで塔の下の部分を弾き飛ばします。…中にいる人たち、めちゃくちゃシェイクされてそう。
塔を登るにつれ、対戦相手の数が減ってきて、つまり選択肢が減ります。そのため、強いキャラを避けづらくなるということですが…。
このWindows版では漫才デモはなく、キャラクターが選ばれた後、ちょっとした紹介テキストが挟まって対戦開始になります。
漫才デモがないのは残念ですが、ここで読めるテキストには「ええ!?」っていうものもあるので、いろいろなキャラのものをチェックするのも楽しいです。
ナスグレイブの紹介で「ナス嫌いの子供を食べてしまう」とか書かれてるんですよ、たぶん他には適用されていない設定だw
今回のぷよ通でシステムが完成し、のちにマスターズ大会本選では必ずぷよ通が使われるようになりました(あえてSUNやよ~んを使った大会などを開催したこともありますが…)
SUN以降も面白いですが、安定して対戦できる、というシステムとしてはコレなんですよね。
ぷよが挟まってしまってもその場で回転できるクイックターンや、相殺システムにより、ピンチから起死回生がしやすくなりましたが、逆に言えば、相手を追い込んだつもりでも、相殺されて攻撃がほとんど通らないということも起こりうります。
ぷよマスターズ大会では、「10連鎖を12連鎖で相殺しておじゃまぷよを送り込み勝利する」とかいう、常人にはわけのわからないバトルが繰り広げられてましたね…懐かしいことです。
しかし塔の階によって背景グラフィックが変わる凝りっぷり。
ぷよ通、グラフィックはきれいですよねー。
この凝ったゲームの枠という部分に、どことなくレトロゲーっぽさも残っている…まぁ1994年と言えばPC98で画面に枠のあるノベルゲームとかもまだまだ量産されていた時期ですからね。
このWindows版に入っているモードは、「ひとりでぷよぷよ」「ふたりでぷよぷよ」「とことんぷよぷよ」「なぞなぞぷよぷよ」など。
なかなかPCでふたぷよってむずかしいんですよねw ジョイバッドでもあれば別なんですが、意外とこのころ、キーボードの左右でプレイしろとか言うムチャを言われることもあったりして。
というわけで、ひとぷよやとこぷよで腕を磨きましょう。
なぞぷよはWindows版「DiscStation12号」システムのものを流用しています。
このぷよ通の発売時期としては、DS12号の数か月後、13号の少し前、くらいです。参考までに。
なぞぷよのグラフィックやシステムは、完全にDS12号の流用です。
敵も12号と全く同じで「おおかみおとこ」「インキュバス」「スキュラ」です。
ただし、デモや問題の内容は異なっており、DS12号のインキュバスに対し「なぞぷよは飽きた」と言ったりするような展開はなくなっています。もっとも、「魔方陣を使って家に帰りたい」というストーリーは同じですが。
問題は、なぞぷよに不慣れなユーザーの取り込みを意識したものなのか、やや優しめになっているようで、3人目で一番難しいスキュラでもサクッと解けてしまって拍子抜け。
パッケージゲームの1コンテンツとしてみると、ちょっと物足りないなぞぷよだったかもしれません。
ちなみにエンディング絵は12号と同じだった…
そこはご褒美としてなんかこう…新規絵とか…
ぷよ通はSFCで結構やりこんだつもりだったんですけど、やっぱりPCのキーボードじゃなかなか難しいですねw
でも昔はジョイパッドなんて持ってなかったから、Win版はキーボードでやるのが当たり前の状況で遊んでたんだけどなー。
サウンドドライバの問題でもあったのか、私の環境ではBGMがきちんと出ず、ノイズみたいなのが延々流れている状況でぷよってました。
なぞぷよもクリア時の音が変だったり、オプションから抜けた後にタイトルに音楽が流れなかったり、という現象も起きました。
ぷよ通は印象に残るいい曲も多かったので残念ですねー…
原因がわかれば対処したいんですが、ハードのことはさっぱりわからない…ましてや仮想環境なのでよりわからない。
コンシューマー機とは解像度の違うグラフィックなので、おそらくパソコン環境向けに作られた通なのだと思います。
PC9821用の流用とかかな? その割にはDSからの流用とかもあったりしてややこしいなw
ぷよ通は遊んでおくべきタイトルだと思います。
本当にぷよシリーズの中でも一番といえるほどに、バランスのいい、完成された感触です。
まぁ無印ぷよの大味さや、SUN以降の独特の楽しさも好きなのですが、だけどやっぱり通に戻ってきてしまう…そんな魅力があるのです。
*画像はすべてコンパイル「ぷよぷよ通」より
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