ハドソンより、1996年にスーパーファミコンで発売された桃鉄シリーズ。
96年と言うことで、SFCとしてはかなり後期の発売ですが、それもあってか、かなりボリュームのある一本に仕上がっています。
のちの作品と比べると、カードでの攻撃手段などはかなりぬるめではありますが、それでも対戦は熱く、私がシリーズの中で一番やりこんだ一本です。
【桃太郎電鉄HAPPY】
メーカー:ハドソン
ハード:スーパーファミコン
発売日:1996年12月6日
ジャンル:対戦ボードゲーム(イカサマすごろく)
定価:8300円+税
ゾーニング:全年齢
鉄道会社の社長になり、ライバルであるほかのプレイヤーと競い、最終的に総資産が一番多いプレイヤーが勝利…という対戦ゲーム。
今更説明するまでもないでしょうが、ゲームは目的地が設定されており、その目的地へ向かって進むのが基本の形となります。当然、他の社長もそちらへ集まるわけなので、早く移動できるカードを使ったり、目的地に着くまでをジャマするカードを使ったりして、いかに相手を出し抜くか、というゲームですね。
あんまりこういうゲームをやると性格に悪い影響が出てしまいそうですが、この「HAPPY」では、そこまで凶悪なカードは出てきません。のちの作品になると、リアルファイトに発展しかねないカードまで出るそうですが、とりあえず現状ではそこまでではありませんw
すごろく形式で、様々な駅を経由して、目的地に向かいます。基本は、今月の収支を出すプラス駅とマイナス駅、そして様々な役に立つカードの手に入るカード駅があり、そしてみんな大好き物件駅があります。
物件駅では、物件を手に入れることが出来、そこで手に入れた物件は普通に自分の資産となるほか、物件ごとに決められた収益率によって、3月の決算で収益が入るようになります。
ただし、物件には、マイナス収支のものがあったり、収支が不明のものがあったりします(こちらは年によって変動するもの)。
また、手に入れやすい上に収益率がいい食品系の物件(ラーメン店やそば屋など)や、収益率はイマイチなものの何かトラブルがあっても手元に残しやすい農林水産系の物件など、手に入る物件もユニークです。
その駅で買える物件をすべて手に入れると、収益率が倍増していくので、買い占めを目指すのは優勝への第一歩です。逆に、何らかの手段で買い占めを崩せば…、ほんの1件の物件によっても、相手の収益率を大きく下げられるので、物件ぶんどり系のカードは積極的に使ってもいいかもしれません。
また、入手した物件によっては、様々なイベントが起きることがあります(詳しくは後述)
今作ではかなりイベントの数も多いと思います。
とはいえSFCの容量なので、のちの作品には劣るのかもしれませんが…
まず代表的なのがモモスラとドジラ、そしてスリの銀次ですね。
スリの銀次は、所持金を盗んでいく…という、初期のころからいるお邪魔キャラなのですが、運が良ければ所持金の1/4程度で済むのですが、これが運が悪いと、数兆円でも全額持っていくという豪快な盗みっぷり!! いきなり所持金がゼロになる恐怖は半端じゃありません。
モモスラは、物件マスに卵を産み付け、数か月後に孵化し、その物件駅を壊滅させます。ドジラも同じように、突如現れ、狙った都市を壊滅させます。
これらの被害は、カードを所有していたり、または金太郎カードやモモトラマンカードを使い対策キャラを待機させることで、被害を軽減させたり、お邪魔キャラを撃退させたりできることがあります。
ただし、モモスラやドジラは確実に撃退できるわけではなく、対策キャラが敗北し、やはり都市が崩れ落ちる結果になることには気を付けてください…。…あああ、私の育てた町が…。
それ以外にも、災害や不作などで、損になることも…。
もっとも、豪雪で町が大混乱になって損害、以外にも、豪雪でスキー場が大賑わい!となることもあるので、すべてのイベントがマイナスにばかり傾くとは限らないのですけれどもね。
また、物件としての野球チームを購入することで、応援に行くミニゲームが出来たり、サッカーチームのスポンサーになることで、やはりサドンデスのミニゲームが出来たりします。
結果によっては大損を出すこともありますが、これらはミニゲームを楽しむつもりで遊べば、そこまでストレスはないです。
選挙に出ることも出来、これはRPG風にキャラメイクをして戦わせるのですが、相手にステータスが極端に偏ったヤツがいたりすると、一瞬でこちらが溶かされますw
選挙に負けても、参加資金がパーになるだけでデメリットはありませんが…。…しかし、なんとなくキャラメイクをしていると、RPG黎明期のステータス振り分けを思い出してワクワクしますねw
購入した物件によっては、ドームでコンサートを開催して集客をしたり、水族館に目玉となる魚を呼んだりと、細かなイベントは本当につきません。
なお、コンサートは失敗することもあるし、魚もルーレットの目押しに失敗すると収益率ががっかりになりますw
でもそういうのが楽しいんですよね。
金山なんて持ってても赤字になる物件だったりするんですが、突然金脈が見つかって突然大金が転がり込んできたり。
とにかくユーザーを飽きさせない工夫に満ちているように感じます。
あと芸術品を売る怪しい人とか博覧会とかですかね。
資金を投じると、運が絡みますが、しばらくののちに大金に変わるというイベントです。
…まあもちろん失敗するときもありますがそれはそれ。
忘れちゃいけないのが、貧乏神の悪行です。
まぁ貧乏神やコマルンなんかはまだマシなんですが…(コマルンは、手放しづらい農林水産物件までも食べてしまうので、貧乏神より厄介な説もありますが)、とにかく怖いのはキングボンビー。
後半になると、所持金も多いので、お金を捨てられても「うぐぐう…」程度で済むかもしれませんが、なんと「工業物件全部捨てる!」とかそんなダイナミックなこともしてくれちゃうんですね、コイツ。
対戦していた父は、それで440億の損害になってました。パネエ。
ちなみに私はスリの銀次に遭遇し2000億の所持金を全額盗まれた直後、キングボンビーに金を捨てられて、合計2200億くらいの損害が出ました。物件も大きく手放す羽目になったので、所有財産が半分以下になっちゃったよ!
…一応、キングボンビー対策に、メカボンビーと言う兵器があるのですが…、これも金太郎やモモトラマンと同じく、負けることがあるので、その時はまあ…、ヒドい目に合いますよね。しかしこんな連続で災難が起きなくともww
あ、東京近辺の物件を買う時は気を付けてくださいww 頻繁に外壁の塗り替えを要求され、赤字確定の物件があります。どうしても買い占めて収益率を上げたいときに、やっと買うくらいにして、安定するまでは手を出さないほうが無難でしょうね。
あと豪雪があったときに、東京や横浜あたりは被害が大きいんで、ちょっと危険地帯です。
のちに続くシリーズ作品は数多くあれど、今やっても面白いHAPPYでした。
マジで友情ブレイクするようなヒドいカードが少ない分、他のプレイヤーと差がついたときに、挽回する手段が少ないのが難点ですが… …まぁそれは運も絡んでくるし、ある程度の差が出たらそこで一区切りにしちゃってもいいかもしれませんね。
ちなみに、ハドソンはこれを最終作にするつもりで、ハッピーエンドの「HAPPY」と名付けたそうです。
でも、その後版権のトラブルなどもありましたが、今にまで続いて本当によかった!!
*画像はすべてハドソン「桃太郎電鉄HAPPY」より
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