神様が狂ってしまった世界、みなが諦める中で、それでも神を倒そうと立ち上がる者たちがいた…
RPG風に画面を歩き回ったり買い物したりしながら進めていくAVG。
キャラクターが多く、どの順番でプレイしたらいいのか非常に悩むほか、キャラ同士でアイテムを受け渡しながら進めていくので、難易度は結構高めかも。
プレイ時間は12時間程度だったかなと思います。
【かわいそう物語】
発売/開発:システムソフト
ジャンル:RPG風AVG
対応ハード:PC88シリーズ
発売日:1987年12月
定価:7800円
レーティング:全年齢
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神の治める平和な7つの国、しかしその神が狂ってしまった。
金の神ネイカは人々を金に変え、土の神ドードは人の脳を食らい、太陽の神サンカルは子供を生贄に要求した。
7人の若者たちが、おかしくなった神を倒そうと立ち上がった。
しかし老人は言う。
神を倒したら平和な世界は来るかもしれない、だけど、神ですら創られた存在にしか過ぎない。
その「神」を倒したら我々は無に帰るのだと…
可愛らしい雰囲気に騙されて購入したらとんでもなかったわー、かなりがっつりしたAVGでした。
っていうかディスク6枚組(+ユーザーディスク)って時点でもうね!!
かわいそう物語は、フィールドRPG風の画面をちょこまか歩き回り、ダンジョンを見つけて中で必要アイテムを得て、また神を倒すための情報を得るために人々と話したりする…というAVG。情報と神を倒すためのナニカを得たら神へと挑みます。
キャラクターが最初から7人選べて好きなキャラから開始できるため、一見自由度が高いように見えるものの、実際は各シナリオで得たアイテムを別のキャラに渡し、渡したアイテムを使ってそのキャラの行動範囲が広がって…と言う感じで、ある程度は攻略順は固定となってくるようです。
でも私とは違う順番でプレイしている方もいるようなのでわからんちん。
ちなみにこちらはキャラクターの一人、金の国の神を倒しに向かう「しゅっち」のシナリオですが、何か貰う以前からアイテム欄が薬剤でいっぱいでした(最初から少量のお金とアイテムを持ってスタートになるのです)
画面右下の枠内がアイテム欄です。一番右の紙切れのようなものは、あらかじめ別のキャラから渡しておいた通行証となっています。
ちなみにこの薬剤は、視界を広げる便利な薬ですが、しゅっちで使おうとすると、正しく使わずに飲んじゃうので効果が出ません。結構貴重な薬なのにー!! しかも変な味らしい。飲むなよ。
このゲームはやたらと視認性が悪いです。町などに入った時はいいのですが、普段のフィールドを歩いている時は、キャラクターの周囲1マス半ほどを丸く囲った程度しか見られません。洞窟に入った時なんてもっとひどいです。
アイテムを使うことでそれを拡張できますが、ちょっと遊びづらいですね…
ちなみに拡張したときの視覚範囲は、キャラクターによって形が異なります。月の国に向かったMr.Dは見たまま月型ですね。
たいにゃんなんてカワイイ足跡です。ほかにもハートやひまわりの形なんかもあるよ。
ただ、この視界の悪さのせいで、ゲームのプレイ時間の大半が「洞窟や街を探してうろうろしている時間」になってしまっているのは残念ですね…。ちょっとゲームテンポが悪いように感じます。
ストーリーは簡素なメッセージながらも、人々の悲壮感や諦めなどが伝わってきます。
そしてキャラがロストするする。結構な貴重品持ったままキャラをロストしてしまったので悲鳴を上げてしまいました。
ヘタしたら重要アイテム持ったままロストになって、詰む可能性もあるので、気を付けてください(なんか救済措置あるかもしれないけど)
最後までプレイしての感想ですが、こういう設定ってまぁお約束と言うか様式美もあるんですが、でもまさか最後の最後でアイツが乱入して来ると思わずびっくりしましたねー。
しかも最後になって主役の座をかっさらって行っちゃいましたw うーんw そのキャラらしいというかなんというか…
あとこのゲーム、金策が結構厄介です。
欲しい消費アイテムもなかなか買えない。それに必要アイテムは目玉が飛び出るような値段です。
でも神を倒すとお金をくれる人がいるので、それでなんとか必要アイテムは賄えます。ただし一部のキャラだけ。…なんか金銭面がすごいバランスだなあ。
用途不明の高級アイテムもいっぱいあるので、うっかり無駄遣いしないように気を付けましょう。
ただ、「用途不明の高級アイテムを受け渡しして、受け渡し相手のキャラでアイテムを売ることで、結果的にお金の受け渡しと同じことが出来る」という意見を見て膝を打ちました。その手があったか。
キャラクターデザインは、貼り絵を多用していて独創的でかわいいです。ルーラなんて髪が和紙をちぎったものでふわふわでかわいいんですよ!(高精細の絵はマニュアル参照)
ただ、スキャナの性能もいまいち、画面もデジタル8色しか使えない時代に、キャラクターを全てアナログ取込絵で表現したのは、時代を考えると意欲的ではあるものの、ちょっと無謀だったような気もしますね。
主人公のTINYANや、C菜ちゃんが制作者の名前なのをはじめとして、内輪ネタが若干多いように感じます…。
というかたいにゃんという名前なのが3人もいるのもどうなのさ(TINYAN、ブラックTINYAN、TINYANのペットの猫・たいにゃん)
というか猫のたいにゃん666歳なんですよね…若者じゃないにゃ…
ちなみにたいにゃんの年齢は、ゲームプレイ中にあちこちで聞けるこの世界の歴史から見るとちょっとおかしいんですよね。その秘密とはいったい…
結構文句もあったんですがw(主に視界の点)、プレイしていて楽しいゲームでした。
まさにほんとにぽんぽんキャラが死んでいくんで「かわいそう物語」の名に恥じませんw
キャラクターデザインも良くて、神様のデザインなんて神秘的でした。
めちゃくちゃ画面も好みで、デジタル8色のゲームをプレイしていることを忘れちゃうくらい、綺麗だなーと感じながら遊んでました。
ただ最後のマップはだだっぴろくていただけなかったなあ。レトロゲームってなんでラストダンジョン広げがちなんだろう…w
あと、キャラクターの個性がいまいち発揮されていなくて、キャラが立っていたのはたいにゃんとブラックTINYANくらいで、他は会話メッセージなどの口調の違いもあまり出ていなくて、ちょっと惜しいなと言う感じでした。敬語キャラが多いので…
詳細な攻略チャートを公開しています。
アイテムリストなんかは入手して使ってみても意味が分かんなかったりしたので割愛w
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*画像はすべてシステムソフト「かわいそう物語」より
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