【PC88】イース-Ancient Ys Vanished Omen-【日本ファルコム】

【 イース-Ancient Ys Vanished Omen- 】

1997年、日本ファルコムから発売された「優しい」RPG。
パソコンゲームと言えば、高難度でやりこみが必要、クリアまでの模索のために長期間のプレイが当たり前だった時代に、あえて「誰でも遊べるゲームを」というのをコンセプトに、わかりやすいルールで作られた良作。
この作品が優れているのは、現代でもシリーズが続いていることからわかると思います。
とはいえ、時代的にキャラクターのセリフ量が少なく、つまりヒントが少ないため、やや難しさは感じましたがw

この印象的なタイトル画面は、プレイしたことのない人間でも見たことがあるんじゃないかなというくらい有名ですね。
FFやDQには確かに知名度では劣るものの、国民的RPGの一本だと呼べるシリーズだと思います。

データが消えてしまったのでまだ未クリアなのですが、先にレビューを書いてしまいます。

【イース-Ancient Ys Vanished Omen-】
発売/開発:日本ファルコム
ジャンル:ARPG
対応ハード:PC88シリーズ
発売日:1987年6月21日
定価:不明
レーティング:全年齢

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アドル=クリスティン。
エレシア大陸の西に生まれた、好奇心旺盛な若者。
彼は、16歳のときから、63歳でこの世を去るまで、様々な冒険譚を遺していった勇猛な冒険者である。
その彼の冒険は代表的なものでは『アルタゴの五大竜』『セルセタの樹海』『砂の都ケフィン』などが挙げられ、そしてすべての記録は百余冊を数える。

この物語は、その第一冊目『失われし古代王国』についての記録である…。

突如、近づく船がすべて沈むようになってしまった孤島・エステリア。
そこに興味を持ったアドルは、無理をしてブルマロックの港で船を手配しそこへと向かい、当然のように難破してしまう。ところが、アドルは奇跡的に、単身でなんとか島に流れ着く…。
なぜかこの島で活発化しているという魔物に襲われ、あわや…というところで、バルバドの港の者たちに助けられるが、その港町にも日増しに魔物の襲撃が激しくなっているということだった。
アドルはこの魔物たちが活発化した原因を解くために、港町を後にし、この現象についての情報を持つ者がいるという噂のある、ミネアの町へと向かうのであった。


序文を読むとわかる通り「有名な冒険家アドルの最初の冒険」という位置づけのストーリー。
この時点で続編の構想もあった… のかと思っていたのですが、のちに関係者により、ゲーム本編すら行き当たりばったりで作っていたことが明かされましたw まじかよ。
少なくとも、イース2は作る予定があったのは確かです。っていうか、容量などの都合で、本当は一本でまとまる予定のゲームが、イースとイース2に分かれてるんだっけか。

ゲームはミネアの町からスタートします。
のちの機種では、ストーリーにより入り込みやすくするために、バルバドの港で介抱されるシーンからスタートするものもありますが、ここではちょっと唐突な感じ。まぁこれもレトロゲームらしくて好きです。
ちなみに、ショップで売られている帰還アイテムを使用すると、この町に戻るので、ある程度ここが拠点となってくる形になります。

また、レトロゲームらしく、このゲームも「はじめから」「つづきから」の選択肢などもなく、唐突に最初から始めた状態でゲームがスタートして、そこからデータをロードする形になります。魔導物語も同じですが、ロードとセーブを間違えると悲劇が起きるタイプです。
なお、セーブデータは1つで、キー1つでセーブ/ロード画面を出せるため、ゴチャついたメニュー画面などもなく、かなりゲーム進行は気楽です。

町は活気があり、歩いている人も多いのですが、正面から体当たりすることで会話になるので、人を追いかけつつ会話を試みようとしても上手く行かないのがやや面倒ですね。正面に回り込んだとたんに相手が方向転換したりして、うまい事避けられる気がする。ニンジャか。
街の中には様々な施設もありますが、入れない建物も多いです。武器屋や酒場など、入ることのできる建物は入り口が開いているためわかりやすいです。

画面下のバーは、現在のアドル君の体力と、敵と戦っている時は敵の体力が表示されます。
ちなみに最初から持っているお金は、バルバドで「旅立つから!」ってもらったそうな。
しかしアドル君、武器も何も持たない状態でスタートなんですよ。…バルバドからミネアまで、魔物に襲われなくて本当によかったね…

戦闘は「敵に体当たりをしてダメージを与える」というシンプルルールですが、敵に真っ正面からぶつからず、微妙にズラしてぶつかると、こちらはダメージを受けません。
そう、有名な「半キャラずらし」というやつです。
ただ、敵も動き回るし、通路などの狭い場所に相手がいる場合などには、うまく半キャラずらしでの体当たりばかりもできません。そのあたり、うまく動き回ってうまく体当たりを繰り返す必要があり、シンプルながらもテクニックが必要になってきます(ただしこちらの防御力が高ければ、ある程度正面からの体当たりでのゴリ押しも可能ですw)
また、フィールド上でじっとしていると体力が回復するため、アイテムの残り数を気にしたり、いちいち街に戻って回復するなどを気にしなくても大丈夫なのも優しいですね(ただし、上のスクショのような、ダンジョン奥地では、とある指輪を装備していないと回復しませんので注意)

なお、この半キャラずらしのテクニックは、開発中に当たり判定のズレが発生した際に、これは面白い、と言うことで修正されずに採用されたようです。ほえー。

ただこのゲーム、本当に「優しいRPG」だったのかはちょっと疑問。
「はいこう(廃坑)」に入った時に、奥に進む道がすごく見つけづらくてここで数か月詰まったんですよ。
絶対同志がいると思っている。
これ見つけづらいよねー!!

なお、私は今回まだこのゲームをクリアしておらず、未クリア状態でのレビューになります。
と言うのも、はいこうの奥にいるボスが倒せなくて… …優しさって何ー!!と絶叫しながら何度も挑んでは負け続けています。優しさって何ーーー!!!??
ただ、全体的にもヒントは多めで(廃坑で迷うという難点はあれど)当時のゲームにしては、かなり優しい方だとは感じました。
キャラクターのセリフとかからなんとなく先が見えるんですよね…っていう当たり前のものが昔のゲームって搭載されてなかったからねえ。ノーヒントで手探りだけで進まないといけないものもいっぱいあったもんねぇ…
というわけで、ボスが強くてむぎゅーってなるけど、良質なゲームだと思います。…昔はあれ突破できたんだけどなあ…


マニュアルにある序文は、27ページにも及ぶ小説により、アドルがなぜ呪われた島・エステリアに辿り着いたのかを描いています。
ただしこの小説はアドルのキャラクターがまだ固まっていなかった頃に書かれたのか、一人称や口調が一定でなかったり、またキャラクターデザインも「誰だお前ー!!」ってなるものではあるのですがw
ってかこの表紙も誰だお前だし。

こういうアイテム解説って妙にテンション上がるよね…チキンなのでヒールリングかリングメイル以外装備できません。ダンジョン内で回復しないの怖すぎだし。そもそもダメージ受けたくない。こわい。
しかし説明書が充実している割には、マスクオブアイズについては説明ないんですよね。みんなノーヒントであのアイテムの使い方分かったのかなあ…、ここはちょっと優しさが欠けている。

…私とイースとの出会いは、ガラケー向けに移植されたイースでした。
こちらは、Windows版のものをベースにしたもので、使われているイベントCGなどがWindows版のものを縮小減色して調整したものでしたね。
イースの、シンプルでイージーな戦闘ルールは、操作に難の出てしまうガラケーでもしっかり遊べるものでした。

あと、なぜかクレオパトラフォーチュンのシステムを流用した「イースフォーチュン」なる謎のゲームも出ていたのですが、こちらは短期間で配信終了しましたw

それでこの度なぜ、なじみのあるCGなどもあるWindows版を買わなかったかと言うと、PC88版は音楽がすごい!!と聞いていたからです。
当時の環境で作られた音楽でいまでも評価されるってどういうこと?って思ってこちらを買ったら、本当にすごかった…鳥肌ものです。
音楽のためにも買って損はないくらいにすごい作品ですよ!!
曲がいいと、フィールドを歩いているだけでも気持ちいいので、この感覚をぜひ味わってください。
ちなみにProjectEggで購入すると、音楽プレイヤーが付属しており、イースの曲をじっくり味わうことが出来ます。

…ところで今のイースって半キャラずらしとかないと聞いてめっちゃショック受けてるんですけど…。今は普通のA・RPGだって…。優しさのゲームから普通のゲームになっちゃった感です。
ちなみに、ライトノベル「ゴブリンスレイヤー」に、半キャラずらしをオマージュした技で敵を倒すシーンが出てくるそうです。…古の忘れられた技、らしいw

◆プレイログ
イース プレイ日記第一回
イース プレイ日記第二回
イース プレイ日記第三回
イース プレイ日記第四回
イース プレイ日記第五回
イース プレイ日記第六回

駿河屋

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*画像はすべて日本ファルコム「イース」より

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