いわゆる「教育ママ」だった真人の母親。
真人が軽い不登校を起こしただけで、精神科に連れて行こうとする。
一方、発達障害で精神科に長く通っている沙夜は、恵まれた家庭で過ごしていた。
精神科の待合室で出会った二人は、友情をはぐくむが…
しかし、親にタブレットを買い与えられた沙夜が、顔出しでネット配信を始め、人気者になったことで、真人は沙夜に妬みを覚えるようになり…
登校拒否になった真人を病気だと決めつけ、しかし病気の診断が下らなかったことで、怠け者だ、甘えだと、真人をののしる真人の母親。
それは真人の心を深く抉りました。
一方で、ADHDの診断を受け、不登校になりながらも、家で両親に守られて暮らす沙夜。
少しずつ、真人の心に黒い澱が溜まっていきます。
沙夜の配信にアンチコメントを書き込む真人。
そこに書き込む言葉は、これまでに自分を傷つけた言葉そのものでした。
それが読んでいて苦しかった。
まるで自分の受けた傷を相手に移したがっているようで…
アンチコメントを書き込むことで、沙夜に傷ついた感情が伝わって、どこかで、わかってほしい、って願っていたんじゃないかって思ってしまった。
感情のままにすべてをぶつける真人。
ここでも真人は、「これまで自分を傷つけた言葉」を武器のように扱い、沙夜を傷つけます。
見ていてすごい苦しい。
そして沙夜は、おまじないを唱えながら、最後の配信を行って…
沙夜の言った通り、中途半端な真人は、きっと地獄に赴くこともできないでしょう。
一生、真人は、沙夜の「お呪い」に縛られて生きていく。
「お呪い(おまじない)」というキーワードを、プラスの使い方とマイナスの使い方をしていて、実に表現が巧みであると感じました。
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*画像はグラシアス様「沙夜くんのおまじない」より


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