少女・アリアは廃屋を探検する。
孤独な少女である彼女は、何を期待してそこに入ったのか…、とにかく、廃屋には、死体も浮浪者も、なにもなく、彼女を喜ばせることはなかった…。
ところが、夜になって、何よりも大切にしていた懐中時計を落としてしまったことに気づく。
きっとあの廃屋に落としたのだ…。
あんな場所に行かなければよかった、だけどもはや、後悔しても遅い。
彼女は少し自棄になりながら、夜に外を出歩き、廃屋へと向かった…
廃屋に入ると、時計の音がしています。
あの懐中時計はもう壊れていて、音が鳴らないはずなのに。
ところが、その音の主は懐中時計なんかではなく、頭が時計になっている、奇妙な男でした…。
幽霊ではない、足はある、だけどこの時計は被り物でもない、じゃあ、これは一体…。
…ところが、変わり者のアリアは、彼の存在を受け入れるのでした。
彼は、彼女の懐中時計を見つけ、拾っていました。
そして、悪いようにはしないから、この懐中時計を自分に預けてほしい、3日後には返すから…、という約束をします。
アリアは、名前がないという彼に、オルロージュという名を与え、そして彼に時計を預けました。
ほんの3日間の、短い逢瀬が始まります。やさしいひとトキの始まりでした。
彼は魔法のように、廃屋に暖かなココアを用意します。
…それは本当に魔法だったのかもしれません。
彼は、どう見ても人間ではない、だったら、こんな優しくてあたたかな魔法を使えても、不思議ではないかもしれません。
彼の存在は一体何なのか。
アリアを、懐かしそうに見る彼は。
そして優しい3日間ののちに、彼はどうするのか。
そして、アリアの結論とは。
やさしいひとトキを、同かあなたも過ごしてください。
幻想的で美しく、優しいひとトキ。柔らかで美しいゲームでした。
異形頭(オッドマン)という人外の出てくるゲームですが、彼は実に人間味があふれています。
…人を見かけで判断してはいけないんだよと、彼はその身で訴えかけ、そして小さく笑いそうです
から無料プレイ可能です(ノベルゲームコレクションへ飛びます)
スマホを含むブラウザのほか、WindowsでDLプレイも可能です。
*現在配信停止中
*画像は秋雨様「ひとトキ」より
コメント